🛢️ 軽油引取税とは?暫定税率との違いも含めて徹底解説(2025年版)
🚚 1. 軽油引取税とは?
**軽油引取税(けいゆひきとりぜい)とは、軽油を購入するときに課せられる地方税(都道府県税)**のことです。
軽油を引き取る(=給油する・購入する)時点で課税されるため、この名前がついています。
🔹 正式名称:軽油引取税(地方税法第700条)
🔹 課税主体:都道府県
🔹 納税者:軽油を販売する事業者(※消費者は価格に含まれる形で負担)
🔹 税率(本則):1リットルあたり 32.1円(基準税率)
💰 2. 暫定税率とは?
暫定税率(ざんていぜいりつ)とは、「本来の税率(本則)」に一時的に上乗せされている税率のことです。
もともとは1970年代のオイルショック以降、道路整備財源を確保するために導入されましたが、
「暫定」と言いつつ、現在(2025年)も継続適用されています。
🔹 軽油引取税の暫定上乗せ分:1リットルあたり 15.0円
🔹 よって、実際の課税額は:
🧮 32.1円(本則)+15.0円(暫定)=合計47.1円/L
つまり、軽油1リットルあたり47.1円が税金として含まれています。
🏗️ 3. 税収の使い道(どこに行くの?)
軽油引取税の税収は、各都道府県に入り、次のような目的で使われます:
主な用途 | 内容 |
---|---|
道路整備費 | 高速道路・国道・地方道路の補修や拡張 |
環境対策 | CO₂削減・省エネ車導入支援 |
公共交通支援 | バス・物流ネットワークの維持 |
地方財政一般財源 | 一部は道路以外の県事業にも活用 |
もともと「道路特定財源」でしたが、2009年以降は「一般財源化」されています。
(ただし、実際は道路整備への支出が中心)
⚖️ 4. 暫定税率の問題点と議論
論点 | 内容 |
---|---|
❌ 「暫定」が長すぎる | 1974年から導入、50年以上継続中。実質的に恒久税。 |
❌ 燃料価格上昇時の負担増 | 軽油価格が高騰しても、税額はリッターあたり固定のため、運送業者への負担が重い。 |
✅ 道路維持に必要な財源 | 維持管理や橋梁補修など、財源不足を補うためには必要との意見も。 |
そのため、毎年「暫定税率を廃止すべきか」「恒久化すべきか」が議論されていますが、現時点では物価高対策により廃止に向けて話が進められています(2025年10月時点)。
⛽ 5. 軽油・ガソリン・LPGの税率比較
燃料種類 | 税の種類 | 税率(Lあたり) | 備考 |
---|---|---|---|
ガソリン | ガソリン税(本則+暫定) | 約53.8円 | 国税。揮発油税+地方揮発油税。 |
軽油 | 軽油引取税(本則+暫定) | 47.1円 | 都道府県税。 |
LPG(プロパン) | LPG税 | 約17円 | 自動車用のみ課税。 |
🔹 軽油はディーゼル車・トラック・バスなどの商用車向け燃料として多く使われるため、
ガソリンよりやや税率が低めに設定されています。
🧾 6. 免税制度(特定業種のみ)
次の業種では、軽油引取税の免税措置があります。
業種 | 理由 |
---|---|
農業・林業・漁業 | 経営負担を軽減するため(生産用燃料) |
建設業 | 現場用重機(公道を走らない車両)に使用する軽油 |
鉱業 | 採掘機械や発電機用燃料 |
免税を受けるには、「軽油引取税免税証」を発行し、販売業者に提示する必要があります。
✅ まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
税の種類 | 都道府県税(地方税) |
課税単位 | 軽油1リットルあたり |
税率 | 本則32.1円 + 暫定15円 = 47.1円/L |
暫定税率 | 道路財源確保のための上乗せ(1974年導入・継続中) |
使い道 | 道路整備、環境対策、公共交通維持など |
議論点 | 暫定なのに恒久化している点、燃料価格高騰時の負担増 |
📘 参考法令
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地方税法(第700条~第702条)
-
総務省「地方税制度概要 2025」
-
国土交通省「道路整備の現状と財源確保に関する資料(2024)」
引用:OpenAIチャットGPT